ライザップ解説編:3大栄養素PFC摂取量の算出方法[第1期:糖質制限]

番外編、というか解説編です。

ライザップでは、

  • 1日の糖質摂取量を50g未満にすること
  • 設定された量のたんぱく質を必ず摂取すること

を厳命されますが、「カロリー計算はしなくていいです」と言われることが多いです。

第1回目のPFC設定はトレーナーがサクサクっとやってしまうので、なぜ自分のPFCがその設定なのか、根拠を確認せずに糖質制限を始めるライザッパーさん、少なくないと思っています。

私のPFC設定を第1回目の記事に載せた時、簡単に計算できるものだから…と思って説明を省略しましたが、念のため補足説明を入れておきます。

糖質&タンパク質は4kcal/g、脂質は9kcal/g

自力でPFC計算が出来ない人間を大量生産すれば、「目標体重までの減量」を達成しただけで卒業していった人は、「何をどれくらい食べていいか分からない!」「糖質の摂取の仕方が分からない!」と真っ青になってすぐにライザップに舞い戻ってくる。

ライザップでやるようなハードな糖質制限は、戻し方を間違えるとザ・リバウンドしますから(当たり前)、豚に戻りたくないけど自力ではコントロールできないとなると、またRIZAPの門を叩かざるを得なくなるのも理解出来ます…

ホントにうまいよ、RIZAP(苦笑) ビジネスセンスは、確かにある!

ということで、第1回セッションで決められた私のPFC計算が以下です。

RIZAPによるPFC設定
  • 1日の摂取カロリー(目安):1,340kcal
  • 糖質:50g上限(出来るだけ少なく)
  • たんぱく質:97.1g(セッションで筋トレする日と翌日は120g目安)
  • 脂質:83.5g

◆まず、1日の摂取カロリー(目安)1,340kcalは、私の基礎代謝と活動レベルから出します。

基礎代謝や活動レベル

私の基礎代謝は1,228kcal。オフィスワークなので身体活動レベルは1.5。

身体活動レベルとは、1日あたりの総エネルギー消費量を1日あたりの基礎代謝量で割った指標です。

レベルⅠ
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
レベルII
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
レベルIII
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合
src:https://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html
推定消費カロリー=基礎代謝×身体活動レベル
1,228kcal × 1.5 = 1,842kal
1日の目標摂取カロリー(【重要】基礎代謝を下回らないこと)
1,842kcal - 500kcal = 1,342kcal

基礎代謝から500kcalをマイナスすることは、トレーナーが決めた数値です。基礎代謝にプラス100kcalの余裕を持たせた感じですね。この値をどうするかはトレーナーに依存する部分なので、各ライザッパーさんによって異なります。(基礎代謝ギリギリはリスク高)

ということで、ここで私の1日の目標摂取カロリーが1,340kcalと決定。(キリの良い数字に)

さて、PFC計算の基本は各栄養素それぞれ1gあたりのカロリーです。

  • P(タンパク質)= 1gあたり4kcal
  • F(脂質)= 1gあたり9kcal
  • C(糖質)= 1gあたり4kcal

たんぱく質の摂取量は、RIZAPでのトレーニングがある日とない日で変動します。

トレーニング日:体重×1.5~2.0
→97.1g(64.7kg×1.5)~130(64.7kg×2.0)
トレーニングのない日:体重×1.0~1.5
→64g~97.1g(64.7kg×1.5)

トレーニングがある日もない日も、97gのたんぱく質を摂ることを目標とするなら、たんぱく質から1日に摂取するカロリーは下記となります。

◆たんぱく質:97.1g × 4kcal = 388.4kcal

糖質は1日に最大50g。

◆糖質:50g × 4kcal = 200kcal

脂質の摂取量は、1日の目標摂取カロリーからたんぱく質と糖質の合計値を引いた値。

1,340kcal - 388.4kcal(タンパク質) - 200kcal(糖質)=751.6kcal

◆脂質:751.6kcal/9kcal = 83.5g

ということで、これで私の1日の脂質摂取量83.5gが導き出されます。

PFC計算、自分の身体を自分でメンテする手段の1つ

RIZAPのアプリを使うと、アプリで一応のカロリーが出るのでそれで摂取カロリーの確認は出来ます。でもめちゃくちゃ使いづらいので、アプリを使わず好きなだけ食べているライザッパーさんも少なくない様子(^_^;

時々インスタで「ライザップで人生変わりました\(^ ^)/」な有名ライザッパーさんのお食事を見かけます。

「うわぁ…永遠に糖質制限続けるしかないんだ」

「それだけ食べてりゃ、そりゃ…(以下自粛)」

※どちらのパターンも成功&ライザップ継続中のざっぱーさん。

RIZAPにケンカ売るように見えるかもしれませんが、減量って、全ては摂取カロリーと消費カロリーのバランスですから、「糖質制限さえしていればカロリーなんて気にしなくていい」は、ホントに無茶苦茶だよなぁ…と思っています。

まあ、糖質制限の売りは

  • 糖質さえ控えればあとは何をどれだけ食べてもOK(^▽^)/
  • 面倒なカロリー計算、する必要ありません ヾ(=^▽^=)ノ
  • カロリー制限みたいに空腹を我慢する必要ありません d(*⌒▽⌒*)b

ですから、PFC計算をさせずに、自力で食事を組み立てる力を奪えば奪うほどRIZAPにとってオイシイ結果になるんですよね。

とは言え、自分のお金と時間をどう使うかは個々人の自由。価値観の問題なので、ライザップで幸せな減量生活を送っていて本人が幸せならそれでいいと思います。永遠にRIZAPに通い続けるもよし、何度でも舞い戻るもよし。

実際私もトレーナーに恵まれたおかげで、脂質制限に切り替えてからはそれなりに楽しい時間を過ごしました。もちろん「ライザップ卒業後」を常に見据えながら。

ただ、「痩せさればそれで良し」なライザップでは、拒食症や過食、過食嘔吐など摂食障害に追い込まれて心身ともにボロボロになってしまうライザッパーさんも数多くいるのが現実、事実です。

100万円以上支払った結果が、摂食障害や永遠なる糖質制限生活だとしたら、私は嫌だなと思います。お金と時間を費やして、何を得るのか。何を得たいのか。

私はRIZAPへ通ったことを後悔はしていません。通わなければ得られなかったことがたくさんありますし、ある意味では人生を変えられたと思っています。

ただ、私はライザップに痩せさせてもらったとは思っていません。全て、自分で決めて自分で実行しただけです。もちろん、トレーナーというサポートはありましたが。

蛇足ですが…… ライザップに通いさえすれば、全てお膳立てされていて簡単に痩せられる、ともし今想像していらっしゃる方がいたら。それはかなり夢に近いとお伝えしたいです。

ライザップでは筋トレセッションと食事管理しか提供しませんが、体重が落ちなくなってくると「有酸素運動を自分で、自宅でやってください」とかなりの高確率で指示されます。

ライザップの料金以外に、ジム代など諸々…負担が発生するケースは少なくありません。